梅雨の記憶と秋の約束。
関西Jr.が一同揃って歌い踊る、大阪松竹座の最後列の一番端に、一際耀く笑顔を見た。
「あの子が、浦陸斗くん。」
コンサートのために1人で遥々大阪へ来ることが、まだ指折り数えて片手に収まる程度のわたしにとって、その笑顔はあまりにも眩しすぎた。
動画で見ていた可愛らしい姿と、全くおんなじ笑顔をしてた。
だけど、曲に合わせて歌って踊り、ニコニコ笑って客席に手を振る彼の姿は、動画でお喋りしていたそれよりずっと何百倍もキラキラしていて、耀いて、そしてアイドルそのものだった。
お客さんの目を見て、手を振って、きちんと相手に届く笑顔をしている。間違いなく、この子はすっごいアイドルになる!!!と信じて疑うことをしなかった。
「この子が松竹座の最前列に立つ姿を見たい。」
そう思って応援してきて、ここまで来た。
漠然と5年後くらいだろうかと考えながら、その頃には自分は府民になれていたらいいなとふんわり思い描いていたその日は、あまりにも早くやってきた。
2022年、6月。
梅雨というその季節に、浦くん含めた彼ら9人のため、松竹座の幕が開いた。
正真正銘の、単独コンサートだった。
メンバーカラーを背負ったピンク色の衣装を身に纏い、眩しい光に照らされながら愛おしそうに目を細めて会場を見渡し歌って踊るその姿は、わたしが思い描いていたアイドルの姿そのものだった。
この日のために、ここまでやってきたんだ。
この素敵な景色を見るために、浦くんが今までどれだけの努力をしてきたか、よく知ってる。悔しいことも、辛いことも、悲しいことも、沢山あった。でもそれ以上に、嬉しいことへの喜びは大きかった。不安を覚えた夜は幾度となくあったけど、それでも舞台に立つ彼が、裏で誰より人一倍の努力を重ねていることは痛いくらい伝わってきたから、応援せずにはいられなかった。
どうか幸せになってほしい。
どうか努力が報われてほしい。
どうか、もっともっと沢山の人に知られてほしい。
そう思っていた筈なのに、いつのまにか、わたしの方が幸せを貰ってばかりになっていた。
まるで夢のような2週間。
魔法にかかる雨だったみたい。
願っていた夢が沢山叶った。
わたしが"いつか見たい"と思っていた"浦陸斗"が全部詰まってた。
メンカラ衣装を身に纏って登場したオープニング。
まるで自分たちのテーマソングかのように披露するAMBITIOUS JAPAN! は、今までに何度も見てきたはずなのに、9色に染まる彼らは史上最高に輝いて見えた。
自分たちだけのスポットライトに照らされて、ペンライトの光が映る彼らの瞳は、世界中の何よりも美しかった。
最大限に良い意味で裏切られた王道アイドルソングのメドレーたち。正真正銘、9人だけのステージ。
投票で決められたメンバーカラーを背負って、一人ひとりの個性が輝くソロダンスタイム。ハートいっぱいの、これでもかってくらい贅沢に松竹座のモニターを使った、浦陸斗のためのピンクワールド。間違いなく、アンビのピンクは浦陸斗さんです。
夢にまで見たAct-Showの再演。オリ劇の感動が蘇る。
またひとつ、新たな姿を見せてくれた轟-GO‼︎-のラップは一生忘れられない。この曲を聴くたび自然と左手が四角を描いてしまうんだろうなぁ。
ザ・ジャニーズの王道!パラダイス銀河が聴けるなんて!!!赤いベレー帽を被ったテーマパークのキャストさんたち。こんなに可愛いキャストさんが居るテーマパークがあるのなら生涯通い続けたい。まさしく幸せの楽園!でした!
アンビパークで、突然仮面舞踏会を踊り出すキャストさんになったかと思いきや、次のシーンでは反り腰やばいリーゼントの兄貴になってたり。浦くんの演技の振り幅に度肝を抜かれる。曲に合わせて元気よくピンクのペンライト振ったあの瞬間も、同期の18年組で日に日に増えていくアドリブに手を叩いてわらった3人の空間も、特別で最高だったなぁ。
そして夢に見たユニットソング。浦くんの大好きなキンプリさんの曲で、同期のリオンくんと2人で踊る王道キラキラアイドルタイム。白の王子様衣装にピンクのリボンを身に付けた浦くんは、まじで二次元の世界から飛び出した王子様そのものだった。
黄色いポンチョに黄色い長靴で傘持ってるのが可愛いすぎた「雨だって笑って〜♪」一瞬で幼児になっちゃった!きっと傘を差すたび思い出す曲。
浦くんの高音が活かされまくりのバラードは、切ない表情とその表現力含めて透き通るような歌声が大好きだった。
のちのアンビの代名詞になる心臓破りメドレー。ガッシガシ踊る姿がカッコよくて、上から見下ろされるような象の姿がたまらなく好きだった。
終盤、1人舞台の上で「ヘイヘイヘイ松竹座〜!!」と煽る浦くん。松竹座のステージで、浦陸斗が1人で叫んでる。信じられない瞬間だった。何度も夢に見た景色が、本当に叶うんだって鳥肌が止まらなかった。心からの叫びを聴いた、Esperで8人と肩組んで歌う姿はこの目に一生焼き付けた。
浦くんがくれた一つひとつの言葉には、愛と感謝が詰まっていて、これまで貴方を応援してきて本当に良かったと、誇らしくて幸せでいっぱいの気持ちになった。
何もかもが新鮮で、嬉しくって仕方なくって、歩いているだけでスキップしてしまうくらいに浮かれていた夢のような2週間は、あっという間に終わりを告げる。
単独公演の終わりと共に、驚異的なスピードで梅雨明けが観測されたが、わたしの気持ち的にはまだまだ梅雨に取り残されたままだった。
その後のことはあまり考えたくなかった。夏への不安が大きかったから。
「夏を制するものは、受験を制する」
なんて言葉が頭をよぎった。
雨があがったら、もう浦くんに会えなくなってしまうんじゃないかと、不安に思う自分がいた。
何事も絶対に妥協しない浦陸斗くんのことだから、アイドルのお仕事も大学受験も100%で挑むだろうと思ってる。だから当然、「受験でJr.の活動お休み」の日が来るのであろうと覚悟はしていた。
ずっと梅雨に居たいと思うわたしに、嫌でも梅雨明けを思い知らされる猛暑の中、知らせが届いた。
舞台の出演。
言葉が出なかった。
びっくりした。
わかりやすく動揺して、その日は頭にたん瘤をつくった。
浦くんに叶えてほしい夢の一つだった。
ジャニーズジュニア情報局からお知らせメールが届くたびに、「浦陸斗出演」の文字がないかと毎回毎回期待した。
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戸塚祥太 主演 浦陸斗(AmBitious)出演
「今度は愛妻家 THIS TIME IT'S REAL」
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書いてある............
浦くんの演技の仕事がずっと見たいと思ってた。
自粛期間中アイランドTVに上げてくれた動画を始め、まいどジャーニーの寸劇だったり、浦くんの演技力に光るモノがあることは一目瞭然だった。浦くんが雑誌などでいう「演技のお仕事がしたい」がただ何となく言ってるのではなくて、"本気"でそうと思ってることが伝わってきた。
どうして周りの大人たちは、浦くんの才能に気が付かないんだろうと不思議で仕方なかった。
同期の子たちが沢山お仕事貰っている中、姿の見えない日々が続いて「世界が浦くんに追いついてない!!!」なんて一端のオタクとして文句垂れることも幾度とあった。
ドラマ「年下彼氏」のキャストが発表された時も、しっっっかり悔しかった。浦くんも同じ気持ちだったはず。
それくらい、わたしの中では「芝居といえば浦陸斗」だった。
そんな浦くんが、外部の舞台出演。
血の滲むような努力を重ねてきた彼が、やっとやっと掴んだ夢への一歩だった。
「チャンスはどこにでも浮いてるけど、それをつかむかどうかは自分次第」
と言う浦くんが、自らの手で掴んだチャンス。
こんなにも喜ばしいことはない。
だけどきっと浦くんは「応援してくださったみんなのおかげ」だなんて言うかもしれない。
全てはあなたが折れずにここまでやってきたから。一抹の不安も見せることなく、表舞台に笑顔で立ち続け、陰ながら直向きに努力していた貴方だから成し得たチャンスだよ。そう言ってあげたい。
初めての外部舞台で、壁にぶち当たることもあるかもしれない。それでも浦くんは、このチャンスを必ず自分のものにしてまた一つ大きくなるんだろうって信じられる。
梅雨魂の挨拶で、浦くんはこう言っていた。
「たくさんのジャニーズ、関西ジャニーズJr.の中で僕を、AmBitiousを見つけてくれてありがとうございます。本当にほんとうに、皆様のことがだいすきです。」
浦くんからのこの言葉に、思わず涙が溢れた。
ことあるごとに「ありがとう」と伝えてくれる浦くんから「見つけてくれてありがとう」だなんて。いつもいつも、幸せにしてくれてありがとうと感じているのはこちらなのに。それ以上に大きな愛を伝えてくれることが嬉しくて仕方ない。
これからもずっとずっと愛しいひと
出逢ってくれてありがとう。
生まれてこのかた十数年間、アイドルなんてものと縁なく生きてきたわたしは、間違いなく浦陸斗くんに出会うためアイドルオタクになったって本気で思う。どうかこんなにも幸せな日々がずっと続きますように。そう願わずにはいられない。
舞台出演おめでとう。
浦くんの夢がまた一つ叶って、本当に嬉しい。
新しい景色を見せてくれるんだと思うと、今から楽しみで仕方ない!
これからもずっとずっと、浦くんの選ぶ道を応援します◎
☺︎おわり☺︎